今回は、Wi-Fi6対応メッシュ型ルーター AX1800 Deco X20をレビューします。メッシュ型Wifiルーターとしては、2Packセットで2万円ちょっととかなりお手頃な価格です。
はじめに
今話題のメッシュ型が気になっていたところだったので、これを機に現在利用中のWi-Fiルーターから乗り換えてみることにします。
現在使用中のルーターは、1階と2階の2箇所に家中を対角に配置した格好になっているので、配置場所は同じとして新旧ルーターの側で測定することにします。
残念ながら、クライアント側にWiFi6対応機器は手元になく、以下2機種で速度測定しました。
- iPhone8(アプリ:Speedcheck)
- Nintendo Switch
なお、付属アプリのレビューは、TP-Link Deco X20アプリの機能に記載してます。
Deco X20 仕様
TP-Link AX1800 Deco X20の主な仕様は以下の通りとなっております。
通信速度 | 5GHz | 最大1201Mbps |
2.4GHz | 最大574Mbps | |
通信規格 | 5GHz | IEEE 802.11 ax/ac/n/a (W52のみ) |
2.4GHz | IEEE 802.11 ax/n/g/b | |
セキュリティ | WPA-PSK | |
WPA2-PSK | ||
WPA3 | ||
インターフェース | LAN/WANギガビット有線LANポート | 2つ |
その他 | メッシュWi-Fi 6の特徴であるノイズへの強さと広い範囲でインターネットに接続 | |
通信遅延削減 | ||
2.4GHzと5GHzを両方とも利用しても表示されるSSIDは1つだけ |
デザインは白い円筒形で、インテリアとしても申し分ない形状をしています。
背面は、1Gbps対応有線LAN2系統と電源だけでシンプルな作りです。
機能的には、メッシュによる電波の補強に期待するのと、Wi-Fi6における802.11 axおよびWPA3が新しいですね。
通信速度計測
現環境構成
現在は、NEC製Aterm WG1200HP(無印)を使用しています。仕様はこんな感じです。
5GHzで867Mbps、2.4GHzで300Mbpsを謳っていました。
2台構成で2階(親機)と1階(子機)とを繋ぎ、中継機能での電波強度強化を狙っていたのですが、通信不安定になることが多かったため、結局親子機として利用していました。
接続形態としては以下の通りです。
nuro光G2V -> F660A(ONU) -> WG1200HP(親機, 2F) -> WG1200HP(子機, 1F)
FA660Aと親機はCAT7ケーブルでつないでいます。
速度測定(WG1200HP)
まずは、現環境のWG1200HPでの速度を5GHzで計測してみます。単位は、Mbpsです。
測定条件 | iPhone8 | Switch | ||||
機種 | 場所 | 回数 | DL | UP | DL | UP |
WG1200HP | 1F | 1回目 | 54.70 | 58.51 | 21.50 | 10.00 |
2回目 | 49.77 | 82.16 | 17.50 | 9.70 | ||
2F | 1回目 | 136.44 | 213.09 | 60.00 | 14.00 | |
2回目 | 118.53 | 279.59 | 60.00 | 21.60 |
新環境設定
WG1200HPの親機/子機部分を、Deco X20に置き換えます。
nuro光G2V -> F660A(ONU) -> Deco X20(2F) -> Deco X20(1F)
後で設定を要求される、ネットワーク名(SSID)とパスワードを先に決めておくと、導入がスムーズです。
箱に記載されているQRコードをスマホでアプリを読み込ませ、TP-Link IDを用いてログインします。
あとは、画面に従いボタンを押せば、10分程度であっという間に完了しました。
2台目も同じ感じです。メイン画面の右上+ボタンから、同様に追加できます。
速度測定(Deco X20)
それでは、Deco X20での速度を計測してみます。単位は、Mbpsです。
測定条件 | iPhone8 | Switch | ||||
機種 | 場所 | 回数 | DL | UP | DL | UP |
Deco X20 | 1F | 1回目 | 90.64 | 132.01 | 48.00 | 10.80 |
2回目 | 86.42 | 129.93 | 48.00 | 21.20 | ||
2F | 1回目 | 134.58 | 132.72 | 48.00 | 13.30 | |
2回目 | 111.95 | 238.73 | 48.00 | 16.40 |
想定以上に1Fのパフォーマンスは格段に向上しています。
結果一覧
以下の結果となりました。単位はMbpsです。
測定条件 | iPhone8 | Switch | ||||
機種 | 場所 | 回数 | DL | UP | DL | UP |
WG1200HP | 1F | 1回目 | 54.70 | 58.51 | 21.50 | 10.00 |
2回目 | 49.77 | 82.16 | 17.50 | 9.70 | ||
2F | 1回目 | 136.44 | 213.09 | 60.00 | 14.00 | |
2回目 | 118.53 | 279.59 | 60.00 | 21.60 | ||
Deco X20 | 1F | 1回目 | 90.64 | 132.01 | 48.00 | 10.80 |
2回目 | 86.42 | 129.93 | 48.00 | 21.20 | ||
2F | 1回目 | 134.58 | 132.72 | 48.00 | 13.30 | |
2回目 | 111.95 | 238.73 | 48.00 | 16.40 |
元々親機が存在した2階では大きな差は見られませんでしたが、メインで使用する機会の多い1階の通信速度がメッシュ機能のおかげか倍近くになっており、電波エリアの広さを感じさせる大変満足な結果となっています。
機会があれば802.11 ax対応のクライアントでも、速度を検証してみたいところです。
その他
もしパフォーマンスが思ったほど出ないなぁ、と感じた場合、専用アプリケーションのデバイス欄を確認してみてください。
以前に接続した、遠いアクセスポイントにまだ接続している場合があります。
まとめ
本製品に交換することで、動画の引っ掛かりや某対戦ゲームでの回線落ちが全くなくなりました。また、nuro光やその他多くのプロバイダのONUのインターフェースは1Gbpsではないかと思います。なので、10Gbps等の上位プランで契約でもしない限り、通信速度も必要十分と考えます。
メッシュ型Wi-Fi6対応ルーターは他にも多数ありますが、比較的高価な価格帯で販売されています。今回紹介したDeco X20は、同ジャンル内の製品ではリーズナブル(2台で2万円前半)で、機能的にも十分であり、コストパフォーマンスに優れていると思います。
快適な通信環境を手に入れて、ゲームや在宅勤務のネットワーク環境を改善しましょう。
追記:本機導入後半年以上経過しましたが、動作不良(本体再起動する機会や周辺設定の確認等)は一切無く、ゲームや動画を快調に利用できています。
以上、TP-Link AX1800 Deco X20の紹介でした。
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